3D図面 vs. 生産性

3D図面 vs. 生産性

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3D図面 vs. 生産性

3D図面 vs. 生産性について

▼ 3D図面:日本 vs. ドイツ

日本国内では3D図面の活用化が叫ばれていますが、複雑なサプライヤーチェーンがあり進展がありません。自動車業界においては情報伝達媒体の約80%が紙図面です。経済協力開発機構(OECD)が2013年の生産性を比較した結果があります。ドイツと日本を比較した場合にドイツは労働時間が約20%も短いのに生産性は20%も上回っていて毎年その差が開く傾向にあります。ダイムラー社は、3D図面の活用運用を本格化し生産性が向上したため2015年に車種を倍増するとの発表がありました。要するにダイムラー社は3D図面(デジタル)の活用化により生産性を倍化したことになります。しかもハイエンドCAD端末数を減らすことでCAD端末のコストダウンは30%減に成功しています。設計後の後行程は、3D図面によるデジタル化により設計CAD端末を入れ替えても製造工程には影響がない工場を実現しています。つまり3次元CADへの依存を薄めることで安定した製造環境の構築を行っています。2013年頃の生産性のドイツ vs. 日本は、1 : 0.67位だったのが、このままだと1 : 0.33程度に開く可能性があります。


▼ 日本のモノづくりは効率が悪い(日本の生産性は先進国最低レベル)

生産性は、GDPを労働時間で割って算出されます。同じGDPであれば労働時間が短い方が生産性が高いことになります。因みにOECD加盟国33カ国中で生産性の順位はドイツが6位で日本は21位です。日本の生産性は、ドイツより34%低く2003年ー2013年間の伸び率もドイツが44%で日本が34%となっています。今後、3D図面の活用化が遅れればさらに差が開くと予想されます。


▼ 国民 1 人当たり GDP の国際比較(2012年 18位、2016年 28位)

経済的豊かさでみると日本が国際的にどのような位置づけにあるのかについて、国民1人当たり国内総生産(GDP)からみていきたい。国民1人当たりGDPは、人口国内総生産 国民1人当たりGDP=国民総生産/人口によって算出される。国民1人当たりGDPを各国通貨から換算するにあたっては、OECDが発表する購買力平価 (Purchasing powerparity/PPP)を用いている。先進34カ国で構成されるOECD(経済協力開発機構)加盟諸国の、2012年の国民1人当たりGDPをみると、第1位はルクセンブルク(91,378ドル/968万円)であった。以下、ノルウェー(65,638ドル/696万円)、スイス(53,733ドル/569万円)、米国(51,689ドル/548万円)といった国が上位に並んでいる。2012年時点で日本の国民1人当たりGDPは、35,203ドル(373万円)で、34カ国中第18位となっている。現在は、28位で2017年には韓国に抜かれる予想です。

生産性グラフ

▼ 日本の製造業に適した3D図面とは

日本では、紙図面が契約書の役目をしていたり現場作業に必要だったりします。従ってXML+JT+簡易図面(PDF)が適していると思います。3Dで形状表現することは一般的な寸法は含まれていますので簡易図面は、公差や加工方法、注意点など3Dで表現できないものを記載します。


ドイツの3D図面化について

▼ 目標は生産性の向上

欧州の自動車メーカでのJTフォーマットによる3D図面運用プロセスイメージです。青い部分は、3次元CADフォーマットで運用、オレンジ部分は、JTフォーマット運用するイメージです。時間軸は左から右に流れ設計が成熟していくにつれて3次元CADフォーマットは無くなり3次元CADへの依存性も薄れていきます。最新ヨーロッパ事例化の目的は、図面作成の工数削減と3Dデータの保全にあります。3次元CADフォーマットで運用した場合に3次元CADのバージョンアップや買収等によって生データが読めなくなる場合があり、変換作業により膨大な工数が発生したりデータロスが発生する可能性があります。従って早い段階で出図イベントで3D図面化をして後行程で3Dデータの有効活用、長期保存を行っています。設計変更は、主にJTフォーマットに対するダイレクトモデリングを多用します。VDAでは、変換された3D図面(JT)が正として運用していますので3Dデータとの同一性は考える必要がありません。後工程はすべてJTフォーマットを加工して運用しています。

3D図面の運用
Source: JT Format (ISO 14306) and AP 242 (ISO 10303) By ProSTEP