生産性比較 日本 vs. ドイツ

生産性比較 日本 vs. ドイツ

TEL.03-6853-6659

〒130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1

生産性比較 日本 vs. ドイツ

生産性比較 日本 vs. ドイツ

日本の自動車産業に於けるモノづくりの大きな変革の時期です。従来ドイツと日本の生産性比較では、ドイツを100とすると日本は66程度とされています。2015年にダイムラー社は、生産性を倍増したと発表し2ヵ月に1車種のペースでマイナーチェンジや新車発表を繰り返し2016年8月のEクラス発表で実証実験は終了。半分の工数が余るのでEVの開発へシフトしました。この段階で生産性比較は、ドイツを100とすると日本は33となります。ダイムラー社は、2013年から約2年半で3D図面化を行い生産性を倍増しました。3D図面は、JTフォーマットを採用していますが、3次元CADが苦手な形状作成領域を自動化して3D図面運用を行っています。例えば自動車ボディ面のオフセット、自動車1台分の差分干渉チェック、協調設計やロボットシミュレーション用に形状単純化、梱包設計用に梱包形状計算などです。設計は人工作業ですが、設計が終了した段階で様々なプロセスのパラレル化が成功しています。

ダイムラーJT

デジタルプロセス比較 日本 vs. ドイツ

日本とドイツの差は、同様なプロセスを経て設計・製造を行っていますが手動と自動の差です。この差が複数の設計変更を重ねると大幅な差になっていきます。日本でもCADのAPIで自動化を行っているプロセスがありますが残念ながらCADの能力を超えることはできません。また将来を考えると開発したプログラムの維持が困難です。ドイツは、CADシステムの限界と設計・製造プロセスを考慮し将来性がある専用システム開発を行っています。その専用システムは、バイナリー解析技術でCADデータを読み込むためCADに依存することなく設計・製造プロセスをCADが苦手な計算をバッチ処理で補完します。ダイムラー社のようにCADを入れ替えても会社全体のプロセスに影響することがなく自動化が維持できます。バイナリー解析技術は、CADライセンスがなくてもCADデータを読み取れるため航空宇宙産業の長期保存で使用されている技術です。


▼ CADのパラメータ情報に対する考え方

日本 ● 設計意図があり重要
● 設計変更もパラメータを使用する
ドイツ ● 構想設計段階では必要
● 製品寿命よりCAD寿命が短いため将来にわたり維持ができないため不必要
● 3D図面が基本のため不必要

▼ 3D図面の考え方

日本 ● 約80%のデータは紙図面
● CADデータ品質が低く3D出図には不安がある
● 紙図面は契約書の一種として運用している
● データ変換に時間が掛かる、同一性検証はどうするのか?
ドイツ ● 製品データとしてドイツ自動車工業会で定めたJTフォーマット出力を行う
● 3D単独図が中心で一部簡易的な公差図面との併用運用
● 金型の生技要件は、現場でJTベースCADのダイレクトモデリングで対応
● マスターデータは変換されたJTフォーマットとしている、同一性検証は不要
● 軽量データは、設計用、ロボット用、工場レイアウト用の3種類同時出力している
● 長期スパンに対応するためXML形式で自動BOMの生成を行っている
● 現在は、XML BOMとJTで長期保管を行っている
● バイナリ解析でCAD端末がなくても紙図面出図と同様なスピードでJT出図が可能

CATIA V5のCGRにPMI情報が付加されたデータをPDFに変換しAcrobat Readerで確認しています。3D図面を閲覧する方法として活用されています。3D Evolutionは、様ざまなデータをPDF化できます。

3D図面のPDF化

▼ 専用ビューワの開発

日本 ● CADビューワの機能が物足りず普及していない
ドイツ ● バイナリー解析技術により大容量データを高速表示可能なビューワを開発

CATIA V5データのPMI情報とフィーチャー情報を表示しています。フィーチャー情報では、スケッチ情報も読み取れます。PMI情報をクリックすると基準となる参照図形が表示されます。3D Analyzerは、バイナリー解析技術でCADデータの頭出しを行い必要な情報を高速に読み取ることが可能です。

▼ ビューワの特徴
- 特別な軽量フォーマット等に変換することなく大容量マルチCADデータをダイレクト表示
- CAD履歴情報やPMI情報の表示が可能
- 長期保存フォーマット(STEP AP242)やXML BOMに対応
- ハイエンドCAD以上のCADデータ検証機能を実装(PDQチェック、肉厚チェック‥)
- 異なるフォーマットを同一空間に表示可能
- JTテッセレーションやPDFに保存可能

PMIとフィーチャー情報の表示

▼ CADが苦手な自動車ボディ面のオフセット機能開発

日本 ● 3次元CADで労力と時間を掛けてオフセットを行っている
● 全ての面をオフセットするには人手が必要
● 設計変更への追随が困難
ドイツ ● バッチ計算による自動オフセットを行っている
● 特定レイヤーにオフセット方向とオフセット量を意味する直線が必要
● 3次元CADのオフセットより数百倍の1程度の工数で完了する
● ボディ面のオフセットは、干渉チェックの前提条件
● 設計変更への追随が容易

曲面オフセットは、ダイレクトにCADデータを読込み、3次元CADでオフセットできない複雑な複合曲面に対して一定量の曲面オフセットを高速実行します。この曲面オフセットの考え方は、1面単位でオフセット計算を実行し、隣接面と位相を構築するため補正を高速に行いソリッド化します。3次元CADにはこの補正能力が弱いため面の離れや重なりが生じるためオフセット計算エラーが発生します。

曲面オフセット

▼ ハーネス設計の軽量化

日本 ● 3次元設計が粗終了した段階の設計なのでデータが重たく設計が進まない
● 設計変更への追随が困難
ドイツ ● ハイブリット軽量化モデルを自動的に作成し軽量化されたデータで設計を行っている
● 設計変更への追随が容易

ハイブリット軽量化は、ダイレクトにCADデータを読取りフェイスエッジで形状を分割し製造業に大事な情報をBrep、それ以外の情報をボクセルデータにします。

ハイブリット軽量化

▼ 車両1台の初期干渉チェックは8時間以内

日本 ● 3次元CADを利用したプログラムで計算を行っている
● ある自動車メーカでは車両1台で1週間が必要
● 試作レスは夢のまた夢である
● 設計変更への追随が困難
ドイツ ● 車両1台の干渉チェックは1回目8時間、以降差分チェックにより数十分程度で完了
● 接触と干渉を区別して致命的な干渉をピックアップ
● 干渉チェックをパスすることは3D図面の前提条件
● 設計変更への追随が容易

自動干渉チェックは、マルチCPUおよび複数のサーバー間でCADデータの干渉チェックを並列分散処理で行うことが可能です。3次元設計の最大メリットは干渉チェックです。しかしながら現実は、接触と干渉の区別が難しい上に大容量データが読めません。このバッチ 干渉チェックは、世界最高水準のバイナリー解析技術で高速に大容量を読み込み、アウタートレランスのバウンダリーボックスを作成し干渉の可能性があるパーツをデータベース化し高速に接触部分を除外した差分干渉チェックが可能です。このバッチ 干渉チェックは、ドイツ自動車業界の大幅な工数削減を実現しています。

干渉チェック

▼ 協調設計におけるCADデータの機密保護

日本 ● 膨大なフィーチャーを人手で削除している
● 設計変更への追随が困難
ドイツ ● PDMにチェックインしたタイミングで自動的に機密保護化が完了
● 計算時間が早いため設計変更に即対応

3D Evolutionの形状単純化は、CADデータの軽量化と同時に機密保護化を行います。3D図面が流通するとCADデータの機密保護は重要になります。機密保護は、取引先との協調設計においてエンジンやトランスミッションのような鋳物部品の詳細設計部分を自動的に削除しCADデータ授受を行います。削除された詳細設計部の輪郭形状を残すことが可能で協調設計に有用な要素となります。CADデータが軽量化される特性を活かしてロボットシミュレーションや梱包設計にも使用可能です。コマンドで実行が可能なためPDMと連携することができます。

形状単純化

▼ PDQチェックの運用

日本 ● チェック項目が多くエラーが発生しやすいため定着しない
● 日本独自の企画のためガラパゴス化している
ドイツ ● 1980年代より運用して安定している。
● データ授受で実行するのはマナーである。
● 規定が曖昧な自然言語で定義されていたため機械語にあらため運用している

PDQチェックは、微小要素、捩じれ要素、重複要素などCADデータに対するPDQ検証を行います。3D Evolutionは、ISOのPDQ-Sに準拠したPDQアルゴリズムを実装し航空宇宙産業の長期保存やVDA(ドイツ自動車工業会)の3D図面で運用されてる信頼性の高いPDQツールです。

PDQチェック

▼ ロボットシミュレーションに於ける軽量化

日本 ● アセンブルの内部データを人手により除去し外観形状を作成
● 人手のため設計変更への追随が困難
ドイツ ● PDMにチェックインしたタイミング等により外観形状化を実行
● 設計変更への追随が容易

3D Evolutionの自動単純化は、ダイレクトにCADデータを読取り、取引先との協調設計、梱包設計やロボットシミュレーションにいいてエンジンやミッションのような鋳物部品の詳細設計部分を自動的に削除し機密保護と軽量化を同時に行う機能です。計算手順は、アセンブル形状で外観に影響を与えない内部パーツの除去を行います。次に残ったパーツの詳細設計部分を削除する形状単純化処理を行います。また必ず削除するパーツや残すパーツのリスト化を行い自動処理を行うことができます。ネジやナット部品は、削除リストに含まれることが多いようです。

自動単純化

▼ 梱包設計のフロントローディング

日本 ● 現物から梱包設計する場合が多く出荷までのタイムラグが発生する
● 設計データは重たく梱包設計するCADでは読めない
● 設計変更への追随が困難
ドイツ ● 設計データから梱包空間を自動計算し軽量化データを自動作成
● 設計終了と同時に梱包設計が行え出荷までのタイムラグは発生しない
● 設計変更への追随が容易

3D Evolutionのバウンダリーシェイプ軽量化は、ビッグデータをダイレクトに読込み部品形状またはアセンブル形状を包み込む梱包空間形状を作成します。梱包空間形状は、立方体、円柱、三角錐、多面体で構成され、梱包設計、レイアウト検討など大規模アセンブルデータを軽量化する場合に利用可能です。このバウンダリーシェイプ軽量化により設計データが完成した場合に金型製作や部品化工と並行し梱包設計が可能となり製品出荷に対するフロントローディングが可能となります。インダストリー4.0の目標は、受注生産により在庫を減らすことです。従って物流が重要視されバウンダリーシェイプ軽量化が開発されています。

バウンダリーシェイプ軽量化